チラシ印刷の思い出。
【第一期】
自宅の非力なパソコンを駆使して、パワーポイントで自作チラシ(しょっぼい)を作成。CANONのこれまた非力なプリンターをフル回転させてカラー印刷。
炎天下の中、一軒一軒あるいてポスティング。
マンションエリアだと500枚で1時間くらい。戸建てエリアだと100枚でも1時間近くかかる。
ときどきマンションの管理人さんに注意されるも、「近くの新しいお店のご案内チラシです、配らせてもらえませんか?」とシツコク食い下がってみる。
基本断られる(そりゃそうだ)が、「管理人室に置いといて」と言ってくれたり、「頑張ってな」と言ってくれたり、温かい人にも出会うことができた。
【第二期】
カンプリ南森町店さんのモノクロ印刷(1枚2円・当時)をA4で1,000枚刷って、カンプリさんのカッター(たしか、いっぺんに500枚くらい切断できる)を借りて(無料)、自分でA5サイズにカットし、チラシ1枚あたりのコストを1円に。
隣で同じようにモノクロ印刷をしてカット切断していた人がいて、「ああ、みんな苦労して作っているんだなあ」と思いつつその人のチラシをチラ見すると思いっきり手書き。キャッチコピーが
都島でヨガ!
と超わかりやくて直接的でインパクトのあるデカ文字。手元にある自分のパワポチラシの普通さ加減、インパクトの薄さ加減がなんだか切なくなった。思わず「チラシ何枚かください」と分けていただいて、うちのチラシ置きに置かせてもらった。都島あたりのスタジオで活動しているフリーのヨガのインストラクターさんらしい。
【第三期】
テレビCMで気になっていた「ラクスルさん」のサイトを見た。軽く衝撃を受けた。ネット注文の印刷コストは想像以上に安かった。カンプリさんには申し訳ないが、
①納期に余裕がある(1週間くらい)、
②デジタルの原稿を自分で作成・ネット入稿できる、
③数千枚くらい印刷、
の条件であれば勝負にならない価格差がある。
特に、10,000枚くらいから劇的に安くなる。A5カラーの普通な紙質で1枚1円ちょっと。
カンプリさんに通い、自分で半分に切断するコピー用紙のモノクロA5が1枚1円。
ラクスルさんにネット注文したら、1週間後に届くコート紙のカラーA5が1枚1円。
店長さん含めて、カンプリ南森町店さんには色々と親切にしてもらったので、断腸の思いだけど、基本的に僕の店の場合のチラシ印刷はラクスルさんに軍配を上げざるを得なかったです。
但し、開業初期は少ない枚数でチラシA案とチラシB案の効果を比較したり、細かい金額や条件などの原稿修正が発生したりするので、自宅印刷やカンプリさんでの少数の印刷が必要かも。
ちなみに、チラシ原稿の作成は、Adobeのイラストレーターとか使いこなせるといいのでしょうが、長年オフィスソフトで生きてきた僕はパワーポイントしか使えません。元オフィスワーカーの方には、
パワポで作成→PDF化→ラクスルさんに入稿
がオススメの最強フローです。
僕は現在もチラシ作成はこれで十分だと思っていますが、、、な、何か?
【第四期】
あいかわらず自分の足でご近所に一軒一軒ポスティング。マンションは基本的に「チラシお断り」と書いてあって気持ち的には罪悪感を感じつつ、「みろ、不動産屋とかピザ屋とか美容室とかもポスティングしとるし、チラシの情報が無いと皆も困るはずじゃ。ピンクチラシではないし、これは必要悪じゃ(誰のための)」と自問自答しながら罪悪感に目をつぶる日々。
看板も出さないマンション内の隠れ家サロンだけに、店の存在を伝えないと始まらない。だからチラシを捲く。
暑い日は暑いし、寒い日は寒い。雨の日は濡れる。
うちの店は予約ゼロだと僕もスタッフも収入ゼロとなる完全歩合制に準じたルール。予約が入らないと暇を持て余してしまうスタッフと一緒に干からびてしまう。予約が少ない日はスタッフからの視線も冷たく厳しく感じる。
少し前は「チラシ1000枚まいて3つ当たれば悪くない」という時期もあったが(それでも厳しいけど)、今はチラシ1万枚まいても3件もヒットするかしないか、という情報があふれている時代。
毎日1時間、500枚配布。オープン当初は500枚まいたら1件の予約があるくらいの「悪くない」コスパだったけのですが、だんだんと反応が悪くなってきた。チラシのデザインが悪いのか、チラシを配布するエリアが悪いのか、チラシ配布する時間帯や曜日を変えると改善するかも、等と色々考えてみたけど、どう考えてもこれ以上は改善しそうにない。
もうチラシはやめた方がいいんじゃないか
と思うようになった。
惜しい。
もっと早く気が付けばよかったのにね。
以上、チラシにまつわる思い出を長々と書かせていただきました。
拙い文章を読んでいただきありがとうございます。
m(_ _)m
現在は完全にネット集客のみ
で、チラシどころか
僕自身は名刺さえも作らない
という徹底的な紙否定、ネット寄りのスタンスで営業・集客をしています。
(常識のある人はやらない方がいいです)
名刺やチラシがなくてもLINEかホームページで十分、必要な人には検索してもらえば済みます。
(申し訳ありません)
現時点のビジネス感覚あるいは一般常識でいえば、少しネットに偏重し過ぎだと思いますが、紙(紙媒体)とネット(電子媒体)を比較したときに、どうしても紙を使うコストが無駄に思えるのです。(早い話がセコイんですね)
そういえば、若いころ、インターネットが商業的に使われはじめて革命とか言っていたころに、世の中のそういう気分に浸った鼻息の荒い青二才らしく
「いまどき紙を使うなんて時代遅れですよ、課長」
と言ってみたりしたこともありました。(恥)
実際、ようやく世界の現実が追いついてきたという感じですよね。iPhoneサマサマです。
僕の年齢になって紙を否定してみたり名刺を持たない作らないというのは、やや恥ずかしい気分もありますが、あえてのネット偏重主義で実験的に仕事をしています。
さて、本の紹介をさせていただきます。
著者の穂口大悟さんは、「リウムスマイル」というサービスを運営している「有限会社リウム」の社長さんです。サロンのホームページや顧客管理システムなんかを提供している会社さんで、だいぶ以前にサロンオーナーさんから紹介されて同社のホームページを拝見したことがあります。
会社概要の中にある「リウムのあゆみ」とか、微笑ましいですよ。
直接お会いしたことはありませんが、大阪のすぐ近くにオフィスがあるので、何かの機会でお話を聞くことが出来たらいいな。
多くのサロン経営者の方が、ホームページやブログ(特にアメブロ)、SNSを使っていると思いますが、「ここに時間と労力を注ぐ価値が本当にあるのかしら」と懐疑的に思われている方も多いでよね。
Facebook使っていますか?
「アカウントはあるけど最近やっていません」
ブログとか書かれていますか?
「アメブロを2年くらい放置しています」
僕も個人サロンのオーナーさんと、よくこういう会話をしますが、ネット集客はポイントをおさえることで、ぐっと使える効果的な武器になります。
「アメブロは使えない」
「Facebookは予約につながらない」
と結論を出してしまう前に、もう一度、ネット集客の活用方法を学んでみてはいかがでしょうか。
難しいことは一切かかれていない、初心者の方でも気楽に読めるのが本書のいいところ。
読んでみて気が付くことがいっぱいあると思います。
この本の謙虚でもったいないところは、なぜか「小さなサロンのための」の文字が小さすぎること。この文字の大きさだと、本屋でパッと見では気が付かないですよね。
飲食店のためではなく、士業のためではなく、大規模サロンのためでもなく、
\小さなサロンのための/
本ですよ。
せっかく対象を明確に絞り込んでいるんだから、もっと大きな声でアピールすればいいんじゃないかと、指摘したくなる謙虚さがオススメです。
(え、もしかして、タイトルの「売り込まない」ってそういう意味??)
Kindle版だと少しだけ安く手に入ります。
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